『クラッシュ・ミニ』x『ハリー・ポッター』最高のクロスオーバー

プロジェクトの始まり

『クラッシュ・ミニ』は『クラッシュ・オブ・クラン』シリーズの新しいゲームとして、2021年8月にベータ版がリリースされました。このゲームは、クラッシュシリーズの世界を舞台にしたストラテジーボードゲームであり、プレイヤーは好きなキャラクターを配置して戦いを繰り広げることができます。

しかし、グローバル向けの正式リリースまでにはまだ時間がかかると考えた『クラッシュ・ミニ』チームは、現段階で多くの潜在的なプレイヤーを引き付ける方法を見つけたいと考えていました。同時に、既存のユーザーの心をしっかりと掴んで、今後の展開に期待を持ってもらうことも重要な要素でした。

Supercell様は、このプロジェクトにおいて、ゲームの環境やキャラクター、遊び方、さらには『クラッシュ・ミニ』がクラッシュシリーズのIPにどのような要素を加えるのかに焦点を当てることを望んでいました。

『ハリー・ポッター』登場

今回のプロジェクトでは、既存のプレイヤーだけでなく、新規プレイヤーにも興味を持ってもらうために、今後のカレンダーイベントに合わせてゲームをアピールすることを考えました。そのために、Wasteチームは『クラッシュ・ミニ』の年間計画を見直し、ターゲット層に興味のある共通のテーマを探しました。

特に、3か月間の期間内で計画的にアクションを起こす日程を選びました。その中で、『ハリー・ポッターと賢者の石』の25周年との重なりを発見！これにより、『クラッシュ・ミニ』のファン層や関心のある人々がこの周年をお祝いする可能性があると仮定したのです。

私たちは、このアイデアを各チャンネルで打診し、実は『クラッシュ・ミニ』コミュニティが初めてゲームを見た際に自然に『ハリー・ポッター』の「魔法使いのチェス」を連想していたことを突き止めました。『クラッシュ・ミニ』と『魔法使いのチェス』には多くの共通点が存在し、両者が自然にマッチしていることに気付いたのです。そのため、私たちはこのアイデアをさらに追求することにしました。

この戦略的なインサイトと提案を元に、この日にリリースするための2つの3Dビデオを制作することにしました。コミュニティマネージャーのVlad、グラフィックデザイナーのConnie、ゲームアーティストのChenと『クラッシュ・ミニ』チーム全員と協力し、『クラッシュ・ミニ』に独自の要素を加えながら、両ファン層を結びつけることを可能にしたのです。

こうして、『クラッシュ・オブ・クラン』のキャラクターが『クラッシュ・ミニ』のキャラクターを魔法で動かして、『ハリー・ポッター』のあの有名な魔法のチェスのシーンをクラッシュ・ミニの設定で再現することに成功したのです。

✨ まさにMagic. ✨

「クラッシュ・ミニ』の新しいアプローチ

私たちは、この文化的なイベントをただトレンドに乗っかるだけで終わらせるのではなく、自然に結びついた2つのコミュニティを繋げ、『クラッシュ・ミニ』の世界観を伝える機会として捉えました。

そのために、初代『ハリー・ポッター』で記憶に残る「魔法使いのチェス」シーンを忠実に再現したオマージュ動画を2本制作し、InstagramとTwitterに投稿し、TikTokにも短いバージョンを複数投稿しました。バーバリアンとアーチャークイーンのキャラクターを起用して、『クラッシュ・ミニ』らしい「ミチチュア版」を作り上げました。

制作過程

制作には細部にまで注意を払う必要がありました。特にテクスチャ、ライティング、アニメーションにおいて、『クラッシュ・ミニ』のスタイルを忠実に保ちつつ、魔法学校の雰囲気を演出しました。『クラッシュ・ミニ』のキャラクターたちがチェス駒になり、2秒ごと（1フレームごと）にアニメーション化されることで、ストップモーションのような独特の動きを再現しました。

「私たちの愛が詰まった『クラッシュ・ミニ』キャラクターたちがハリー、ロン、ハーマイオニーを演じることは、『ハリー・ポッター』ファンである自分にとって想像力をかき立てられる素敵な経験でした！

クリエイターとして、素晴らしい機会をいただけたと感じています。私たちが手掛けるビジュアルが魅力的なゲームと、史上最も愛されたファンタジーシリーズに出てくるゲームとのクロスオーバーを探求できることは夢のようであり、まるでフェリックス・フェリシスを飲んだかのようでもありました。

さらに素晴らしいことに、両者は自然にマッチしていたのです。『クラッシュ・ミニ』がフレッド・ウィーズリーなら、魔法使いのチェスはジョージといった感じです。（マグルの皆さんにも伝わるように補足すると、彼らは実は双子です。前者は戦略的なオートチェスで、後者は…まぁ、ただのチェスです。）

これらのコンセプトがこんなにも愛情を込めて具現化されるのを見るのは喜びでした。アニメーターたちはこれらの小さなキャラクターの個性をコミカルに誇張して表現し、プロジェクトの各段階でチームは細部とユーモアをどんどん追加していきました。

社内にいる『ハリー・ポッター』シリーズの熱狂的ファンたちにもウケがよかったので、このクロスオーバーはゲームコミュニティだけでなく魔法界のコミュニティにも大ウケするだろうと確信しました。

『いたずら完了』と言った所ですね。」

– Waste社シニアアートディレクター Maricris Llanillo

結果

動画のパフォーマンスは予想を上回るものでした！フル3Dアニメーションのクオリティとビジュアル表現は、『クラッシュ・ミニ』のプレイヤーだけでなく、『ハリー・ポッター』のファンにも大きな関心を引きました。コミュニティからは多くの称賛と感嘆の声が寄せられ、多くの人が『ハリー・ポッター』へのオマージュをすぐに認識し、アニメーションのクオリティにも感動したようです。

TikTokのスピンオフ動画は、@kimberlypizzoさんの人気音源を使用し、『クラッシュ・ミニ』のTikTokアカウントでは当月最高の再生回数35,000回とエンゲージメント率15％を記録しました。トピックやスタイルが功を奏し、他のビデオの平均視聴回数を大きく上回る結果となりました。

このコンテンツのおかげで、プレイヤーたちがゲームの進展についての想像を膨らませる要因となっただけでなく、『クラッシュ・ミニ』が広いクラッシュシリーズの世界においてどのような役割を果すのかについての議論が始まるきっかけにもなりました。そして、『クラッシュ・ミニ』の未来に胸を躍らせることにもなりました。

「初めは『ハリー・ポッター』と『クラッシュ・ミニ』のファン層が重なるのか疑問でしたが、Wasteチームの情熱と自信に触れて、このプロジェクトを信頼することにしました。Wasteチームと『クラッシュ・ミニ』チームの真のチームワークで進めた楽しいプロジェクトになりました。」

- 『クラッシュ・ミニ』コミュニティマネージャー Vladislav Perge